【ChatGPT】できること11選!便利な使い方や始め方を解説
最近なにかと話題のChatGPT。AIが人間を超える、失業者が増える、世界が変わるといった風潮の報道も見かけるので、気になっている方も多いでしょう。
ChatGPTはTikTokやインスタグラムが普及した速度をはるかに超える勢いで、利用者が増加しています。ChatGPTをこれから使ってみたいという方も多いはずです。
ChatGPTは質問に流れるような文章で的確に回答してくれたり、英語を翻訳してくれたり、エクセル作業を手伝ってくたりと、便利な面も大きいです。
しかし、利用前に注意しておかないといけない点もあり、何も知らずに論文執筆をChatGPTで行ったりすると、トラブルになってしまうこともあります。
この記事では、ChatGPTについて、どんな仕組みなのか、使って安全なのか。便利に使うための注意点や、始め方、使い方について、詳しく解説していきます。
ChatGPTとは?
ChatGPTは、ユーザーが付けたコメント(質問)に対してAIが人間のような自然な文章で答えてくれる、AIチャットサービスです。
AIによるチャットサービスはこれまでもありましたが、ChatGPTがそれらと大きく異なるのは、生成される文章が自然なものであり、違和感なく読める点。従来のAIチャットサービスではどうしても回答が機械的なものになり、生成される文章は違和感のあるものでした。
ですが、ChatGPTで生成される文章は実に自然で、知らない人にチャットをしてもらえば、見抜ける人の方が少なくなりそうなほど、スムーズなやり取りができます。
例えば、ChatGPTに「自己紹介をお願いします」とコメントすれば、下画像のように回答してくれます。
文章におかしなところもなく、「!」も上手く使いこなしています。
まるで人間と対話しているような錯覚を受けるAIチャットサービス、それが、ChatGPTです。
ChatGPTはどこの会社?
ChatGPTはアメリカのAI知能開発企業、 OpenAIが 2022年11月30日に公開しました。
リリース後わずか2カ月でユーザー数が1億人を突破し、その驚異的な普及率が話題と衝撃を読んだのは、記憶に新しいです。
公開時のChatGPTはGPT-3.5だったのですが、 2023年3月14日には次世代モデルのGPT-4が早くも公開と、AIの進化スピードの速さも、話題になっています。
ChatGPTの仕組み
Aiというワードから、ChatGPTは考えて回答をくれるような印象を持つ方もいらっしゃるかもしれません。実際、ChatGPTを使って見ると回答が一語ずつ文字が表示されていくので、あたかもその場で人が入力しているような、考えなら答えているような印象を持ちます。
しかし、ChatGPTは言語モデルを用いたAIなので、思考して回答をくれるわけではなく、あるワードに続く言葉を膨大な学習量から高い精度で予測し、次の言葉を予測し続けていくことで、文章を完成させます。
例えば、「日本で一番大きい都道府県は?」とコメントすると、
「日本」→「で」→「一番」→「大きい」→「都道府県」→「は」→「北海道」→「です」
というよう、次に続く言葉を膨大な学習から正確に予測し、文章を生成していきます。
AIがその場で考えるという訳ではないので、高性能なAIといっても、ChatGPTに意思が備わっているわけではありません。
ちなみに、言語モデルとは人間が書いたり話したりするときに出てくる単語の確率をモデル化したものになります。
ChatGPTはインターネットからの機会学習に人間のフィードバックを加えたもの
ChatGPTは、主に2019年までのインターネット上のテキストを学習することで、成り立っています。ただし、インターネット上のテキストだけでは、文章の質や、攻撃的な言葉などを含む文章が生成されるという問題が起きていました。
そこで、ChatGPTでは生成される文章に人間によるフィードバックを加えることで、生成される文章の質の向上、正確さの向上、ヘイトクラムなど問題のある回答がおこなわれないように工夫されています。
仕様として覚えておきたい点としては、ChatGPTは政治的な意見を表明しない、攻撃的な回答の生成、欺瞞的な回答をできるだけ避けるようになっているという点があり、AIが人間に対して敵対的な存在になったりしないように、配慮されています。
ChatGPTは日本語でも使える
ChatGPTはアメリカ発のサービスですが、日本語利用にも対応しています。
ChatGPTを日本語で利用したい場合は、コメントを日本語で行うだけで、回答も日本語になるシンプル仕様です。特に何か設定を行わなくても、ChatGPTは日本語で使えます。
ただし、ChatGPTのサイト自体は英語表記になり、言語設定等は行えず、チャット部分以外の場所は、英語表記になります。
詳しいやり方は後述しますが、ChatGPTの使い方はシンプルなので、英語表記でも特に問題は出ないはずです。また、アカウント登録時やログイン時にどうしても日本語表記にしたいという場合は、Chromeなどのブラウザの翻訳機能を利用することで、表記を日本語に変更できます。
しかし、ブラウザの翻訳機能を使う場合、実際にコメントを行う時は翻訳機能をオフにしておかないと、エラーの原因になります。ChatGPTのサイトでブラウザの翻訳機能をオンにしたままコメントを利用すると、回答が表示されないなどのバグが出る現象が報告されているからです。
日本語でコメントしても英語で回答があるケースもあるようですが、そういった場合は、次のコメントに「日本語に翻訳して」と打てば、解答を日本語に翻訳してくれます。
ChatGPTの注意点!
ChatGPTは便利なAIですが、使う前に下記の点に注意しておく必要があります。
- 必ずしも正確な回答が返ってくるという訳ではない
- 最新の情報に対応していない
- 付けたコメントはデータ収集の対象になる
ChatGPTは時々間違う
AIからの回答、機械からの回答となると、計算機のように正確な答えが返ってくるのを期待してしまいます。ですが、実際のところ、まだChatGPTの精度は発展途上にあります。
例えば、東京駅の近くのおいしいレストランを教えてほしい。こういった質問をした場合、ChatGPTは答えを返してくれます。
ですが、この答えが本当に正しいかは、調べてみないと分かりません。食事は好みの問題があるので本当においしいかは行ってみないと分からない。こういった次元の問題ではなく、解答にあったレストランがそもそも存在しない。こういったケースも出てきてしまうのです。
なぜこのような事態になるかというと、ChatGPTのそもそもの仕様に原因があります。先述したように、ChatGPTはインターネット上のテキスト学習による予測から、文章を生成する仕様です。実在の店舗や、ミシュランの評価といった事実を元に文章を生成するわけではないので、予測が外れると、ありもしないレストランを勧めてくるという、困った回答がされるケースがあるのです。
ChatGPTの場合、文章の流れが自然な分、正確でない回答をされても、事前の知識がないと全く違和感を覚えないケースがあります。ChatGPTでは間違った回答を真実と思い込むリスクは高くなるので、特にビジネス関連や学業など間違いを避ける必要があるシーンで利用するなら、コメントに対する回答が本当に正しいかは、しっかり確認しなければいけません。
暇つぶしで使う程度なら、ChatGPTの間違いは親しい人の悪意の無い勘違いのようで、なんともいえない愛嬌があります。こういった誤った回答を見るのもChatGPTの楽しい使い方ではあるのですが、何でも正しい回答があると過信しているとトラブルにつながる可能性があるので、ChatGPTは間違うことがあるというのは、覚えておきましょう。
ChatGPTは最新情報に対応していない
ChatGPTの注意点の一つに、最新情報に対応していないという点もあります。
ChatGPTは過去のテキストデータを参考に文章を生成するのですが、このデータは、2021年9月時点のものが、参照されます。そのため、生成される文章に2023年の最新情報は反映されていませんし、たとえば2023年日本プロ野球の優勝チームを聞いても、回答を、断られます。
試しに2022年サッカーワールドカップの優勝国を聞くと、下画像のように、返答が断られます。
ChatGPTはインターネット検索の代わりとしても注目されています。インターネット検索では速報性を重視する方も多いでしょうが、現状ChatGPTは速報性や最新情報に対応していないので、注意してください。
2023年5月24日に有料版が最新情報に対応!
2023年5月24日、ChatGPTのGPT-4がBingを内蔵するという速報が入りました。今後は、GPT-4が使える有料プランに関しては、最新情報に対応した返答が、ChatGPTで得られるようになります。
今後無料版にも対応が予定されているようなので、最新情報に対応していないというデメリットは、近々解消されることになりそうです。
ChatGPTの利用データは今後の回答に使用される可能性がある
ChatGPTは主にインターネットのテキストデータを元に文章を生成しますが、利用ユーザーのコメントもデータ収集の対象であることが、規約に明記されています。
そのため、個人情報や社内の機密情報などをChatGPTのコメントに含めると、意図しない形でその情報が拡散されてしまう可能性があります。実際、物流大手のAmazonでは社員が利用したChatGPTがもとで、社内機密の情報が回答に引用されたと見られるケースが発覚しています。
業務の効率化からビジネス利用としても注目を集めるChatGPTですが、安易に個人情報や社内機密を質問に含めると、情報漏洩につながる可能性があるので、注意しましょう。
現在は自身のアカウントページから質問を学習に含めないように設定できるオプトアウト申請が可能になっています。個人情報や機密情報もコメントに含めたい場合は、必ずオプトアウト申請を行ってから、ChatGPTを利用するようにしましょう。
ChatGPTでできること
ChatGPTは、シンプルな質問から外国語の翻訳、プログラミングまで、さまざまな用途に対応しています。
- 質問・調べ物
- 会話
- 翻訳
- 文章要約
- 校正
- プログラミング
- エクセル・スプレッドシートの関数の作成・表作成・データ整理
- 年賀状やビジネスメールの例文作成
- アイデア出し
- 小説執筆
- 英語学習
ChatGPTでできること:質問・調べ物
ChatGPTの一番シンプルな使い方が、質問や調べ物です。
例えば、爪が割れてしまった時、その対処を尋ねると、下記画像のように、対処法を提案してくれます。
また、「暑くて食欲が無い時におすすめの献立を3つ教えて」とコメントすれば、下画像のように、メニューを提案してくれます。
ChatGPTの優れているところは、3つ教えてと条件を細かく指定すれば、その通り3つに絞ってメニューを教えてくれるところです。ちなみに、数に指定を付けなければ、質問の解決と文字数に応じて、何種類かの提案をしてくれます。
また、ChatGPTでは直前のコメントを記憶しているので、続けて「2の詳しい調理方法を教えて」とコメントすれば、下画像のように材料と調理方法も提案してくれます。
今回のコメントの場合だと、わざわざ「グリーンサラダと冷たいスープ」と文字を打たなくても、2番と打つだけで、こちらの要望を認識してくれます。
今回の質問に対する回答のように、文字数が増えると途中で止まってしまうケースがあるのですが、そんな時は「続けて」や「続きを教えて」とコメントすることで、回答の続きが表示されるようになります。
※今回はなぜかまたメニューを最初から表示しています。
このように、質問に対して、条件を細かくしてもそれをしっかり認識し、スピーディーに回答をくれるのが、ChatGPTの魅力です。
ChatGPTでできること:会話
自然な文章が生成できるというChatGPTのメリットを活かせば、AIとの会話を楽しむという使い方もできます。
例えば「今日は暑いね」とコメントすれば下画像のように、返信をくれます。
「100文字以内で面白い話をして」と無茶ぶりしてみると
精度は正直イマイチですが、少し抜けた回答が多いので、以外と会話が楽しめます。
ChatGPTでできること:翻訳
ChatGPTは100を超える言語に対応しているので、翻訳作業も行えます。
英語を翻訳してもらいたい場合は、「(翻訳したい英文)これを翻訳して」とコメントします。
「翻訳して」だけでも日本語訳してくれるケースが多いですが、これだけだと他言語に翻訳されてしまうケースがあるので、「日本語訳」してとすると、確実です。
日本語を英語にする場合は、「(英語に訳したい文章)、これを英訳して」とコメント。
一つの文章を複数の言語に翻訳することも可能。この場合は「(翻訳したい文章)これを英語・中国語・ラテン語に翻訳して」とコメントします。
このように、それぞれの言語に翻訳してくれます。
ただし、翻訳の精度は完璧とは言えないので、その点は注意しましょう。また、ChatGPTでは、特定のウェブサイトを丸ごと翻訳する機能は、現在のところ、実装されていません。
ChatGPTでできること:文章要約
ChatGPTは、長い文書の要約も可能です。
要約してもらう場合、ただ「要約して」とだけコメントしてもあまり短くまとめてくれないケースがあります。500文字が400文字になってもあまり意味はないので、ChatGPTに要約を求める場合は、200文字や100文字など、具体的な文字数を指定するのが良いです。
「(要約したい文章)これを200文字以内に要約して」とコメント。
ChatGPTの要約の精度に関しては、やや当たり外れがある印象です。良くまとまっているというケースもあれば、肝心な部分が抜け落ちているというケースもあります。
要約を読んでも意味がつかめない場合は、コメントを「重要な点を含めて要約して」などに変更し、良い要約ができないか試すと良いです。他の人に見せる必要がある場合なら、ChatGPTが提案した要約に自分で手直しを加えると、良いものが出来上がります。
ChatGPTでできること:プログラミング
専門でない人には扱うのが難しいプログラミングを書いてもらえるのも、ChatGPTのすごいところです。
例えば、「JavaScriptでコンソールにメッセージを表示するコードを教えて」とコメントすれば、ChatGPTがコードを生成してくれます。
プログラマーによると、比較的簡単なコードなら、ChatGPTがミスなく生成してくれるとのこと。
また、プログラミングに対する有効な使い方としては、エラーの出たコードをChatGPTに入力し、「問題のある所を教えて」とコメントするというのがあります。ChatGPTはコードにエラーがある場合、かなりの精度で指摘してくれる模様です。
ChatGPTでできること:エクセル・スプレッドシートのデータ整理・表作成・関数の作成
エクセルやスプレッドシートの補助も、ChatGPTではお手の物です。
例えば「エクセルで使えるリンゴ、バナナ、オレンジを価格で分類する表を作って」とコメントすると、下画像のように、表を生成してくれます。
しかし、これだと条件にない価格がすでに入力されているので、続けて「価格の欄は空欄にして」とコメント。
これで、エクセルに使える表を簡単に生成できました。こういった細かい修正も、ChatGPTは行ってくれます。
条件を変えて分類等をコメントすれば、応用が可能です。
また、エクセル・スプレッドシートで使える関数も、ChatGPTで作成できます。
コメントに、「表に果物の売れた個数と合計金額を入力する関数を追加して」と入力。
これで、表に関数も追加できました。
コメントでより詳細な条件を指定すれば、高度な作業も、ChatGPTで可能です。
ChatGPTでできること:年賀状やビジネスメールの例文作成
ビジネスメールなどの例文作成も、ChatGPTで行えます。
例として、「同僚への暑中見舞いの短めの例文を教えて」とコメント。
同僚への手中見舞いとしてなら、十分そうな例です。
「同僚」や「短め」とコメントに入れていると、より精度の高い回答が生成されます。「同僚」と指定すれば、あまり硬くするしくない内容が生成されます。また、ChatGPTは回答が長めになる傾向にあるので、メールや年賀状といった長文が必要ないケースでは、文字数の指定や、「短めに」、というワードをコメントに含めると、丁度良い長さに調整可能です。
ChatGPTでできること:アイデア出し
ChatGPTは、子供の自由研究やビジネスなどのアイデア出しにも、一役買ってくれます。
例えば、「小学生の自由研究のアイデアを箇条書きで3つ教えて」とコメントすると、下画像のように、回答してくれます。
「箇条書きで」と指定すれば、上記のように項目に分けて短くアイデアを紹介してくれます。
上手く使えば、ビジネス用のアイデア出しもChatGPTで可能です。
ChatGPTでできること:小説執筆
ChatGPTは、小説の執筆もできます。
例えば、「夏と青春をテーマにした小説を200字以内で創って」とコメント。
内容に関して面白いかと言われると正直反応に困りますが、ある程度筋の通った内容は、書けています。
AIは凄まじいスピードで進化しているので、定期的に小説を書いてもらい、その上達を見ていくのも、面白いChatGPTの使い方になるかもしれません。
ChatGPTでできること:英語学習はできる?
ChatGPTは英語学習用途としても、注目を集めています。
翻訳の部分でも解説しましたが、単純に英語を訳すのも、日本語を英語にするのも、ChatGPTで可能です。
また、疑問点が出てきたときに、すぐに質問しやすいのも、ChatGPTの便利な点。例えば、「likeとloveの使い方を簡単に教えて」とコメントすれば、両者の使い方を教えてくれます。
このように、翻訳でも、疑問点の質問でもChatGPTは便利です。ただし、必ずしも正しい回答が生成される訳ではないので、ChatGPTで英語学習をするのは、誤った知識を身に着けてしまうリスクもあります。
回答が正確なのかをイチイチ確認するのは正直手間なので、ChatGPTだけで英語学習というのは、あまり効率的とは言えないかもしれません。
ChatGPTでできること:論文は書ける?
大学などの教育機関では、学生が論文をChatGPTに作成させるケースが見つかっており、問題になっています。
学生の学力向上の妨げになることから、ChatGPTを論文に使用するのを禁止する教育機関も、出てきています。
そのため、ChatGPTで論文を作成するというのは、リスクのある行為になっています。また、ChatGPT自体の正確性の問題もあるので、生成された論文に誤情報を含む可能性は無視できません。
東京大学の公式見解でも、生成AIは平和的かつ上手に制御して利用すれば有益であるとする一方で、技術的な課題がありChatGPTを使いこなすには相当な専門的知識が必要としています。
ChatGPTで論文を作成することは可能ですが、内容を批判的に確認し、適宜修正する必要があるので、ChatGPTに論文をまかせきりという使い方は、しない方が賢明です。
ChatGPTはAPIの利用で 使い方が広がる
ChatGPTの使い方として、今後さらに広がっていきそうなのが、APIを使っての他サービスとの連携です。
ChatGPTではAPI keyを提供していて、開発者がアプリやソフトなどとの連携を行えるようになっています。
今後はChatGPTのAIを搭載したアプリ・サービスも広がっていきそうなので、できることはより多くなっていくでしょう。
ChatGPT for Google
ChatGPTと連携したサービスとしてはChromeの拡張機能(アドオン)がすでに登場しています。
ChatGPT for GoogleはChromeの検索結果にChatGPTの応答を合わせて表示するアドオンで、Chromeウェブストアから無料で利用できます。
アドオンをインストールすると検索結果右側にChatGPTの回答が表示されるようになるので、Chromeでキーワード検索を行えば、インターネット検索と合わせてChatGPTの回答を確認できるようになります。
使用にはChatGPTのアカウントを作成し、ログイン状態にしておく必要があります。無料で利用できるので、興味のある方は、試してみてください。
ChatGPTの料金
ChatGPTには有料プランのChatGPT plusもありますが、基本的に無料で使うことができます。
アカウント登録時は無料会員になり、クレジットカードなどの支払い情報を登録する必要はないので、少し試してみたいだけの方も、安心してChatGPTを使うことができます。
基本的に、これからChatGPTを使ってみたい、軽く触ってみたいという程度であれば、通常の無料プランで十分です。
ChatGPT plusとは
ChatGPT plusは月額20ドルで利用できる、ChatGPTの有料プランです。支払いはドル建てになるので、正確な支払い金額に関しては円とドルの為替相場により異なります。相場が1ドル130円であれば、20ドルで約2,600円が、月額料金になります。
ChatGPTの無料プランと有料プランの違いは、大きく分けて下記の点があります。
- 言語モデルに性能が向上した「GPT-4」を使える
- 日本語の精度が大幅に向上
- アクセス集中時でもChatGPTを優先的に使える
- 新機能を優先的に使える
ChatGPTの無料プランで使用される言語モデルは、GPT-3.5になります。記事中で紹介しているコメントとその回答は無料プランを使用してのものになっているので、GPT-3.5であっても、かなり高い精度があるのが分かるかと思います。
しかし、有料プランのChatGPT plusでは、言語モデルにGPT-3.5よりさらに進化したGPT-4を利用できます。
GPT-4はパフォーマンスが大きく向上しており、専門的・学術的要素の強い分野で、人間と同程度のパフォーマンスが発揮されるとしています。OpenAIが行ったChatGPTが司法試験の模擬試験を受ける実験では、GPT-4は受験者の上位10%レベルのスコアで合格基準に達したとしています。GPT-3.5の実験結果は下位10%レベルのスコアとなっているので、両者のパフォーマンス差は歴然です。
より精度の高いAIを使用したいなら、ChatGPT plusには大きな価値があります。
また、GPT-4では日本語の精度も大きく向上しています。GPT-3.5では英語の精度が最も高く、日本語を含む他言語の精度はやや落ちるものだったのですが、GPT-4ではこの差が大きく縮まったとされています。
ChatGPT plus のメリットには、混雑時でも優先的にアクセスできるという点もあります。ChatGPTは2カ月で1億ユーザーを突破と大人気であり、アクセスが集中する状況が多く見受けられます。
アクセス過多になると回答の生成が遅れたり、止まってしまったりという現象が起きてしまいます。ひどい場合は、そのままエラーになってしまうケースもあります。ですが、アクセスが集中する状態であっても、有料プランのChatGPT plusであれば、優先的にアクセスが確保されます。
常時安定してChatGPTを使いたい。サーバーの混雑具合に左右されずにChatGPTを使いたい。こういったケースでは、ChatGPT plusが有効な解決策になります。
ChatGPT plusで実際にGPT-4とGPT3.5の違いについて聞いてみました。
ChatGPT plusで使えるGPT-4は、コメントに画像を使い、おかしい部分を指摘してもらう、といった使い方もできるようになります。現在この機能は一部のユーザーが試験的に使えるだけなのですが、正式化の後は、ChatGPT plusユーザーが先に使えるようになる予定です。また、2023年5月24日からはChatGPTが最新情報にも対応するようになったのですが、この機能も、まずはChatGPT plusから利用できます。
このように、一般(無料プラン)ユーザーは利用できない新機能を優先的に使えるのも、、ChatGPT plusのメリットです。
より進化したAIを使いたい。優先的にChatGPTを使いたい。新機能をいち早く使いたい。こういった方に、ChatGPT plusがおすすめです。
ChatGPTの公式アプリについて
待望のChatGPTの公式アプリは、IOS版が先行する形で2023年5月にリリースされました。 アプリの使い方は、UIは異なるものの、基本的にウェブサイトから使うのとほぼ同じです。
アプリをダウンロードしたら、まずはログイン。すでにウェブサイトでChatGPTのアカウントを作成しているなら、そちらを使ってアプリにログインすることができます。
ウェブサイトからChatGPT Plusに加入している場合は、アプリでもChatGPT Plusを利用し、GPT-4を使っての質問・回答を得られます。 まだChatGPTのアカウントを持っていない場合は、アプリからアカウントを新規作成することが可能です。
ChatGPTアプリからChatGPT Plusに加入することも可能ですが、その場合、月額3,000円の料金が必要になります。ウェブサイトから加入する場合は月額20ドルなので、円換算すると約2,800円となり、アプリからの加入では少し高くついてしまいます。
今後の為替相場次第ではアプリの方がお得になる可能性もありますが、無駄に料金を支払う必要はないので、これからChatGPT Plusに加入するなら、ウェブサイトから申し込みを行いましょう。
アプリ版独自の機能としては、音声入力があります。また、質問を送った時、解答を送った時に振動があるので、よりメッセージのやり取りをしている気分が味わえます。 2023年7月22日にAndroid版アプリについても今週中に提供開始という発表があり、7月終わりぐらいからは、AndroidユーザーもアプリでChatGPTを使えるようになります。機能に関しては、IOS版と同じになるようです。
ChatGPTの始め方
ChatGPTの始め方を解説していきます。
現在ChatGPTの公式アプリは日本では使えないので、公式からChatGPTを使うには、ウェブサイからOpenAIの公式サイトにアクセスし、サインアップを行う必要があります。
ウェブサイトからの登録なので、基本的に、やり方はスマホ・パソコンで共通です。
まずは、GoogleChromeなどのブラウザで、「ChatGPT」と検索し、OpenAIの公式サイトを開きます。もしくは、下のリンクから、OpenAIの公式サイトを開いてください。
パソコンからアクセスすると下画像の画面になるので、「Try ChatGPT」をクリック。
ここからはパソコン・スマホ共に共通の手順になるので、スマホサイトを例に、解説していきます。
ChatGPTのアカウント登録画面になるので、「Sign up」をタップ。
メールアドレスもしくは、Googleアカウント、Microsoftアカウント、Appleアカウントと連携し、ChatGPTのアカウントを作成できます。
Googleアカウント、Microsoftアカウント、Appleアカウントと連携する場合は、該当のアイコンをタップして下さい。
今回は、メールアドレスで登録する方法を解説します。
「E-mail address」の欄に登録したいアドレスを入力し、「Continue」をタップ。
パスワードの設定画面になるので、8文字以上のパスワード入力し、「Continue」をタップ。
メールアドレスを確認してください、という意味の画面に遷移します。メーラーを開き、登録したアドレスに届く、OpenAIからのメールを開きます。
「Verify email address」をタップ。(訳:メールアドレスを認証・確認)
登録画面に移るので、①名前、②名字、③誕生日をそれぞれ入力していきます。
ファーストネームは、名前。ラストネームは、名字になります。
誕生日は該当の欄をタップするとカレンダーが開くので、そちらから入力可能です。
名前、名字、誕生日の入力が終わったら、「Continue」をタップ
電話番号の登録画面になるので、SMSが受信できる携帯電話番号を入力します。
+81がすでに入されているので、電話番号が「090-〇〇〇〇-〇〇〇〇」の場合、+81の後ろから、「90〇〇〇〇〇〇〇〇」というように、頭の0を省いて入力します。
電話番号を入力したら、「Send code」をタップ。
次にSMS認証をする必要があるので、登録する電話番号は必ずSMS受信ができるものを、使用してください。
SMSに6桁の認証コードが届くので、それをOpenAIのサイト画面に入力します。
6桁の認証コードを入力すると、ChatGPTへの登録が完了です。続けてサイトの注意画面になるので、内容を確認しつつ、「NXST」→「NXST」→「Done」とタップしていきます。
注意画面の内容は、「ChatGPTの目標がシステムを改善し、より安全にフィードバックを得ること」であること、「安全策はとっているものの、間違った回答がされることがある」という注意、「攻撃的な回答がされてしまうケースがある」といった警告になります。コメントがAIトレーナーに利用されるのも、こちらの画面で、忠告されます。
ChatGPTの使い方
ChatGPTの使い方を、スマホを例に解説していきます。
使い方は簡単で、ChatGPTのサイトにログインし、画面下にある「Send a message」の欄に、コメントを入力して紙飛行機アイコンをタップするだけです。
試しに、「ChatGPTの使い方を教えて」とコメントを入力し、飛行機アイコンをタップしてみます。
このように、コメントを送信すると、AIによる回答が表示されます。
ChatGPTは質問に対する回答が用意されているわけではないので、コメントに対する返信は、一文字ずつ人間が入力しているように、表示されていきます。
ChatGPTはスレッド単位で入力内容を記録します。質問の内容に関連する話題を続けたい場合は、スレッド内で行うと前のコメント・回答の内容を参考にしつつ、応答を続けてくれます。
話題を変えたい時は、スレッドを新しくすると、入力内容をリセットできます。
新しいスレッドに移りたい時は、画面上の「+」アイコンをタップしましょう。
基本的な使い方はこれだけですが、入力する内容によって、さまざまな回答を、ChatGPTで得ることができます。
使い方のコツとしては、ChatGPTは長い回答を好む傾向にあるので、文字数を指定したり、短く答えて、とコメントに入れることで、読みやすい回答を生成してくれます。
先述した内容と重複する部分もありますが、翻訳を例に、具体的な使い方を、次から解説していきます。
ChatGPTの翻訳の使い方
ChatGPTは翻訳機能としての使い方もあり、「日本語に翻訳して」と頼むだけで、外国語を日本語に翻訳できます。
英語を翻訳したい場合は、「(翻訳したい英文)この英語を日本語に翻訳して」とコメントするだけで、ChatGPTが英語を日本語に翻訳してくれます。
ChatGPTは100を超える言語に対応しているので、英語以外も翻訳できます。
日本語から外国語への翻訳も可能で、その場合は「(翻訳したい和文)この文章を英語にして」とコメントするだけで、ChatGPTが外国語に訳してくれます。
英語・日本語だけでなく100を超える言語に対応しているので、主要言語への翻訳も簡単にできます。
指示を具体的にするとよりChatGPTを使いこなせる
ChatGPTの優れた点として、こちらの指示をしっかり理解し、それに返答できるという点があります。
文字数を指定すればその文字数で返答してくれますし、語尾を「である」調にしてほしいといえば、解答が「である」調になります。
条件指定を組み合わせることで、エクセルの関数入力など高度な作業もできます。
ChatGPTが使えない時の原因と対処法
ChatGPTに登録したいけれどできない。コメントを入力したけれど回答が出ない。エラーになってしまう。
こういったケースの原因で一番考えられるのは、アクセス集中によるサーバーダウン、もしくはアクセス制限です。
ChatGPTは短期間で爆発的に普及したサービスなので、アクセス過多になりやすい状況にあります。
コメントができなかったり、上手くサイトにアクセスできない場合は、しばらく待ってからサイトにアクセスしてみましょう。
回答が長すぎて止まってしまった場合などは、次のコメントに「続きをお願い」や「続けて」と送ることで、回答が再開されるケースが多いです。
ページにエラー「chatgpt is at capacity right now」と表示された場合は、アクセス集中により、一時的に利用できない状況です。この場合は、混雑が回復するまで、しばらく待ちましょう。
お金はかかりますが、混雑を回避する手段としては、月額20ドルの有料会員に登録するという方法もあります。
ブラウザの翻訳機能を利用しているとエラーになる
アクセス混雑以外でChatGPTのエラーになる原因が、ブラウザの翻訳機能です。
ChatGPTのサイトは英語表記で、言語の切り替え等もできません。そのため、ブラウザの翻訳機能を利用している方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、ChatGPTのサイトで翻訳機能を利用しているとコメントへの回答でエラーが出るケースが多く報告されています。
ChatGPTのエラーに困っている方でブラウザの翻訳機能を利用している場合は、ブラウザの翻訳機能をオフにして、コメントを試してみてください。
ChatGPTと Microsoft Bingはどちらが良い?
ChatGPTと同じAIチャットサービスに、MicrosoftのBingがあります。他にもGoogleのBardといったサービスもあるのですが、こちらは性能がChatGPTやBingと比べると落ちるので、選択する理由は薄いです。
しかし、MicrosoftはOpenAIに100億ドルを超える出資を行っているという背景があり、BingはOpenAIのGPT-4を採用しているので、AIサービスとしては比較検討する価値があります。
同じGPT-4を使っているといってもBingの方は独自の手法が加えられているので、BingとChatGPTで同じ質問をしても、回答は異なるものになります。
同じAIチャットサービスを使うなら良い方を使いたいところですが、AIチャットサービスは同じ質問をしても常に同じ回答があるわけではないので、どちらが優れているというのを計るのは難しく、性能的にChatGPTとBingでどちらが優れているかという判断は難しい面があります。
無料版のChatGPTとBingではモデルに世代差があるので、お金を払わないで使うならBingの方が良さそうです。しかし、実際に使ってみても、両者を使っている人のレビュー等を見ても、回答の精度という点に関しては今のところ、さほど差が感じられません。
ChatGPTとBingの違い
ChatGPTとBingの違いとしては、下記の点があります。
- Bingでは検索とAIの応答を同時に使える
- Bingは最新の情報もデータとして反映される
- Bingには回答のソースとなるリンクが表示される
- Bingは回答のスタイルを「厳密」、「バランス」、「独創性」の3つのモードから選択できる
- Bingには文字数上限(1回あたり2,000文字まで)とチャット回数上限(1スレッドあたり20回まで)がある
Bingでは検索とAIの応答を一つのページで使えるというのが、まずChatGPTとは異なる点です。また、Bingは、PrometheusモデルというGPT-4上に独自の手法が加えられた言語モデルが使用されており、無料版のChatGPTでは使えない最新情報を反映しての、返答生成が利用できます。
Bingでは返答にソースとなるリンクが表示されるのも、ChatGPTとの違いです。回答のスタイルも「厳密」、「バランス」、「独創性」の3つから選べ、同じ質問でそれぞれ異なるスタイルから、回答が返ってきます。
こうなると、ChatGPTよりBingの方が優れている点が多いように思えます。しかし、Bingには文字数やスレッド当たりの上限が20回までという制限もあり、使い勝手という点では、ChatGPTの方が優れています。
どちらが良いか甲乙つけがたい面もありますが、無料で最新情報を含む質問をしたいなら、Bing。一つのスレッドを長く続けるような使い方をしたいなら、ChatGPT を選ぶと良いでしょう。
どちらも無料で使えるので、両方使ってみるというのも、おすすめです。
まとめ
ChatGPTはこれまでのAIチャットサービスでは実現できなかった、流れるような文章力と高い精度を持つAIです。
シンプルな質問への解答から外国語への翻訳、アイデア出し、プログラミングなど、さまざまな用途に利用できるので、使いこなせれば、業務の効率化に期待できます。
GPT-3.5からGPT-4へのバージョンアップが半年程度で実現するなど、進化のスピードも驚異的なので、今後の展開にも、目が離せません。
ただし、現状では正確性にまだ問題があったり、無料版では最新情報に対応していなかったりと、課題もあります。
記事で解説した注意点踏まえ、ChatGPTを活用していただけると、幸いです。
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