CPUとは?初心者の人でもわかりやすく解説|スマホとPCで何が変わる?
パソコン選びに重要なCPU。パソコンを選ぶ際には、予算やブランド、メモリ、ストレージ容量など、さまざまな要素から選びますよね。
また、CPUは種類がたくさんあってよくわからない、という人は多いでしょう。
そこでこの記事では、パソコン初心者の人に向けて、CPUについてわかりやすく紹介します。
CPUはパソコンの性能を左右する重要なパーツです。パソコン選びの役に立つので、ぜひ最後まで読み、自分にあったパソコンを見つけましょう。
CPUとは?初心者にわかりやすく解説!
CPUとは、パソコンを動かす重要なパーツの1つであり、「Central Processing Unit」の略です。
CPUは計算処理やメモリの制御を行う役割を担っており、プロセッサとも呼ばれています。
CPUを人間にたとえると、頭脳です。
パソコンやスマホ選びの重要な要素であり、CPUの性能が高いと、一度に多くの情報を処理できます。
Webサイトの閲覧やSNSを見る程度なら、低性能なCPUでも問題ありません。
CPUとGPUの違い
CPUと混同しがちなのが、GPUです。
GPUは画像処理を専門とするパーツになります。
GPUはゲームや画像の加工、動画編集などを得意としています。
1段目左 | CPU | GPU |
---|---|---|
役割 | パソコン全体の計算処理 | 3Dグラフィックや画像などの処理 |
得意な計算処理 | 連続的な計算 | 単純な計算 |
処理速度 | 遅い | 速い |
3Dゲームやオンラインゲームなどを処理し、きれいな映像や画像を映し出すには、膨大な計算が必要となります。
その計算処理をGPUが担当し、CPUはOSやプログラム、キーボード、マウスといったパソコン全体からの情報をまとめて処理してくれます。
CPUの確認方法
自分が使っているパソコンのCPUを確認する方法を紹介します。
Windowsパソコンの場合は、以下の手順で確認できます。
- スタートボタンを右クリック
- 「システム」をクリック
- 「詳細情報」をクリック
- プロセッサの項目を確認する
人気の高いSurface Laptop4のプロセッサは、「クアッドコア第11世代Intel Core i5-1135G7」と記載されています。
これは4つの「コア」を搭載しており、第11世代のIntel Core i5-1135G7を搭載していることになります。
IntelはCPUを作っているメーカー、Coreはブランド名、i5はシリーズ、1135G7はプロセッサ番号であり、数字が大きいほど性能が高いです。
CPUの性能の高さを判別するポイント
CPUの性能の高さを判別するポイントを紹介します。
- 「コア」数が多いと処理速度が速くなる
- コアの処理能力を上げる「スレッド」
- クロック周波数
- データを保存できる「キャッシュ容量」
パソコン選びに役立つので、参考にしてくださいね。
「コア」数が多いと処理速度が速くなる
CPUで注目すべきポイントは「コア」です。
「コア」の数が多いと、複数のタブを開いた状態でもサクサク動作します。
YouTubeを見ながらSNSを開いたり、調べ物をしたりなど、1つ1つの「コア」が役割分担をしてくれるので、快適にネットを利用できるのです。
ただし、「コア」の数が多いと、発熱しやすくなる、消費電力が多くなる、価格が高くなるといった注意点もあります。
CPUはよく料理に例えられます。
コア数が多ければ料理する人が多いので単純に効率的になり、
いろいろな作業も同時進行しやすくなりますよ。
コアの処理能力を上げる「スレッド」
「スレッド」とは、CPUが処理する仕事の数のことです。
「スレッド」の数が多いと仕事できる数が増えるので、処理速度が速くなります。
通常は1コア1スレッドですが、最近は1コアを2コアと、実際のコア数よりも多く認識させる技術を取り入れています。
1コアではSNSの閲覧が限界だったところに、疑似スレッドを1つ追加することで同時に調べ物を可能にしたようなイメージです。
これにより、マルチタスクが可能になります。
とはいえ、物理コアが増えたわけではないので、発熱しやすくなったり消費電力があがったりなどのデメリットもあります。
スレッド数が多いと余裕がある場合は、
1つのコアが複数の作業を行うことができ、
作業スピードがあがります。
「GHz」(クロック周波数)とはCPUの処理速度のこと
コアのクロック周波数がCPUの処理速度を表す数値のことであり、「GHz」で記載されています。
「GHz」の数値が高いと、同じ時間により多くの処理を行ってくれます。
1GHzでは1品しか料理を作れませんが、2GHzだと2品も料理を作れる、といったイメージです。
単純に「GHz」の数値が高いと、処理速度が速くなります。
このクロック周波数が高いコアは作業スピードが速いので、
より快適に動作します。
データを保存できる「キャッシュ容量」
「キャッシュ」とは、CPUに内蔵されている記憶媒体のことです。
CPUはRAMから受け取ったデータを処理します。
「キャッシュ」にデータを一時保存しておけば、CPUが動作する際の処理速度の低下を防いでくれます。
「キャッシュ」の容量が多いほどCPUが高速で動作し、CPUの性能が高いほどキャッシュの容量も多くなるのです。
キャッシュに記憶しておくことで、毎回データを聞く必要がないため
結果スピードが向上します。
スマホとパソコンのCPUの違いを比較
CPUはパソコンにもスマホにも搭載されています。
しかし、スマホとパソコンでは、CPUの性能が違うのです。
1段目左 | パソコンのCPU | スマホのCPU |
---|---|---|
消費電力 | 大きい | 小さい |
発熱 | 高い | 低い |
機能性 | 多機能 | 低機能 |
サイズ | 大きい | 小さい |
パソコンとスマホでは、搭載しているCPUそのものが違います。
それぞれのCPUの違いについて、詳しく解説します。
スマホとパソコンではCPUそのものが違う
パソコンは主に「x86」、スマホは主に「ARM」と呼ばれるチップを搭載しています。
「x86」と「ARM」の違いは、以下のとおりです。
1段目左 | x86 | ARM |
---|---|---|
搭載デバイス | パソコン | スマホ・タブレット・カーナビなど |
性能 | 高い | 低い |
消費電力 | 高い | 低い |
発熱 | 高い | 低い |
サイズ | 大きい | 小さい |
それぞれのチップについて詳しく解説します。
パソコンに使われている「x86」について
パソコンはデバイスのサイズが大きいため、基盤に多くのチップを搭載できます。
これにより、パソコン1台で動画編集からネット配信、オンラインゲーム、プログラミングなどを同時に行うことが可能です。
機能は豊富ですが、高性能なため消費電力が高く、発熱しやすいデメリットがあります。
そのため、冷却機能や大きめのバッテリーなどを搭載する必要があるのです。
スマホに使われている「ARM」について
一方で、スマホに使われている「ARM」は、デバイスのサイズが小さいため、多くの機能を持たせることはできません。
搭載できるサイズが小さいため、使用できる回路が少ないので、多くの機能を持たせることができないのです。
したがって、「ARM」は性能が低く、単純な処理しかできません。
とはいえ、パソコンのように冷却機能や大きなバッテリーを搭載する必要がないので、発熱や消費電力を抑えられるメリットがあります。
パソコン選びに役立つCPUのメーカーを紹介
CPUは「インテル」と「AMD」の2つのメーカーが製造・販売しています。
ここでは、2つのメーカーの特長などを紹介します。
多くの製品に使われているCore i
インテルは、「Core i〇」と呼ばれるCPUを製造しています。
パソコンを選んでいる際に「Core i3」や「Core i5」などを目にしたことがある人は多いでしょう。
Coreシリーズはインテルの主力製品であり、デスクトップPCやノートPCなど多くの製品に搭載されています。
こちらは「Core i3」「Core i5」「Core i7」「Core i9」があり、最上位モデルが「Core i9」です。
「Core i3」はWebサイトの閲覧や動画の視聴などをしたい人におすすめで、「Core i9」は4Kの動画編集や動画配信する人向けになります。
また、Core単体だとシングルタスクに強みを持っており、GPUを組み合わせるとオンラインゲームでも快適にプレイできます。
RyzenシリーズのAMD
Ryzenはパソコンを自作したい人におすすめです。
インテルよりも価格が低いことから、自作したい人から高い評価を得ています。
また、Ryzenは複数のアプリを同時に行う処理性能やAI処理などに優れています。
そのため、プログラミングをしたい人やクリエイティブな作業をしたい人にもおすすめです。
CoreシリーズとRyzenはどっちがおすすめ?
CoreシリーズとRyzenでは、どっちがおすすめなのかを紹介します。
Coreシリーズは、以下のとおりです。
- ゲーミングPCとして使いたい人
- 動画編集などをしたい人
- ブログなどの執筆作業をしたい人
- Webサイトの閲覧など、軽い用途として使いたい人
Coreシリーズについては多くの製品に搭載されており、シリーズによって価格はピンキリです。
後ほど詳しく解説しているので、参考にしてください。
一方で、Ryzenは以下の人におすすめです。
- プログラミング作業をする人
- 複数の重たい作業を同時に行いたい人
- パソコンを自作したい人
価格はRyzenの方が低いので、自作したい人におすすめできます。
また、一度に多くのソフトを起動して動かせるので、複数のソフトを同時に動かしたいプログラミングなどにもおすすめです。
CPUの種類と目的別の選び方
CPUの種類から、パソコンの選び方を紹介します。
- Core i3/Ryzen 3:ブログ作業などをしたい人向け
- Core i5/Ryzen 5:十分なスペックが欲しい人向け
- Core i7/Ryzen 7:動画編集やオンラインゲームなどをしたい人向け
- 世代にも注目する
順に紹介します。
Core i3/Ryzen 3:ブログ作業などをしたい人向け
Core i3/Ryzen 3は、ブログ作業や簡単な資料作成、動画視聴をしたい人におすすめです。
COre i3とRyze 3は性能が低いモデルとなっており、10万円以下で購入できる製品がほとんど。
自宅でEcxelを作成する、ブログを執筆する、YouTubeで動画を見たい、なんて人におすすめできます。
日常使いから仕事などで軽く作業をしたい人におすすめです。
Core i5/Ryzen 5:十分なスペックが欲しい人向け
Core i5とRyzen 5は、Core i3ではスペックが物足りないかもと感じる人におすすめです。
Core i5とRyzen 5はスタンダードモデルとなっているため、価格も少し高く、10万円前後で購入できます。
また、1つのソフトしか起動しない人(動画編集のみ)の利用ならCore i5、一度に複数のソフトを起動して同時に作業したい人はRyzen5がおすすめです。
Core i7/Ryzen 7:動画編集やオンラインゲームなどをしたい人向け
Core i7とRyzen 7は、動画編集やオンラインゲームなどをしたい人におすすめです。
どちらも、上位モデルなので価格も10万円以上と高額になります。
動画編集を仕事にしている人やゲーム配信をしている人なら、このモデルでも快適に利用できるでしょう。
世代にも注目する
CoreとRyzenには、それぞれ世代があります。
同じCore i5でも、世代が違うと性能が大きく異なるので、選ぶ際に注目してみましょう。
「Intel(R) Core(TM) i5-8250U CPU @ 1.60GHz 1.80 GHz」と記載されていた場合を紹介します。
「i5」はCoreシリーズの1つで、「8250」はインテルの第8世代を表しており、「U」はCPUの性質を表しています。
そして「U」は、ノートパソコン向けで消費電力が非常に低いモデルを指しています。
その他にも、以下のようなアルファベットが末尾につきます。
- 「F」・・・GPUの搭載はない
- 「K」・・・オーバーロック可能
- 「X」「XE」・・・通常よりもコア数が多いクリエイター向け
- 「T」・・・省電力モデルだが、性能は低い
- 「H」・・・ノートPC向けのハイパフォーマンスモデル
- 「表記なし」・・・通常モデル
オーバークロックとは、CPUやGPUの性能を5%~10%ほど引き上げること。
CPUの寿命を縮め、発熱が増加するため、通常ではあまり使用しない機能です。
まとめ
この記事では、CPUとは何かについて紹介しました。
CPUとは人間でいう頭脳のことであり、パソコンの性能を左右する重要なパーツです。
CPUの性能が高ければ高いほど、グラフィック作業や動画編集など、重たい作業でもストレスなく利用できます。
パソコンは安い買い物ではありません。
自分の用途に合わせや予算と相談して、自分にピッタリなパソコンを選びましょう。
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