RAMとは何?似ているROMやメモリ、ストレージとの違いをわかりやすく解説
「RAMって何?」「ROMやストレージとはどう違うの?」と、言葉の意味がわからない人は多くいるでしょう。
何となくはわかるけど、専門用語となると拒否反応が出ますよね。
そこでこの記事では、RAMやROMといった専門用語を誰にでもわかるように解説しています。
また、混同しがちなメモリやストレージとの違いも解説しているので、この機会に言葉の意味や役割を把握しておきましょう。パソコンやスマホ選びの役に立つので、ぜひ最後まで読んでくださいね。
RAMとは?
RAMとは「Random Access Memory」の略で、CPUがデータを処理したり、データを一時的に保存しておくためのメインメモリです。
RAMは作業するときの机をイメージすると、わかりやすいでしょう。
コンピューターはストレージに保存してあるデータやソフトなどを、RAM=机に広げて作業を行います。
机は大きいほど、置けるノートや参考書、教科書などが増えるため、作業しやすくなりますよね。
机が広いと一度に多くのアプリを開けるので、重たいファイルなどを広げることができます。
しかし、机が狭い=RAMの容量が小さいと、一度に扱えるデータ量も小さくなるので、作業しづらくなるのです。
つまり、RAMの容量が多いパソコンを選べば、アプリやソフトをたくさん立ち上げることができ、ストレスなく快適に作業ができます。
ROMとは?RAMとROMの違いを解説
混同しやすいのが、ROMです。
ROMは「Read Only Memory」の略で、書き込み不可で読み出しできるメモリを指します。
ROMはCDやDVD、ブルーレイ、ゲームソフトといった読み込みだけができ、上書き保存やアップデートはできない媒体のことです。
ゲームソフトは起動させればゲームをプレイできますが、ゲームの内容を更新することはできません。
ファミコンのカセットや任天堂64などのソフトなどが該当します。
しかし最近では、ゲームをダウンロードして保存しておき、新しいキャラクターやステージ、衣装などを追加できるようになっていますね。
RAMとROMをわかりやすく整理すると、以下のようになります。
- RAM・・・作業するときの机(書き込みなどが可能)
- ROM・・・CDやDVDなど(書き込みなどはできない)
言葉が似ていることから間違いやすいですが、RAMとROMは明確に異なるので注意しましょう。
スマホのROMの意味は本来の意味とは異なる
スマホのスペック欄を見てみると、ストレージ容量にROMの容量が記載されていることがあります。
本来ROMは読み出し専用の意味ですが、ストレージ=データを保存できる量として表記されているのです。
ストレージについては後ほど詳しく解説していますが、ROMをストレージとして表記してしまうと、本来の意味とは異なってしまいます。
- ROM=書き込み不可で読み出しのみができるメモリ
- ストレージ=データを保存する場所
ROM=ストレージにしてしまうと、「読み書きができる保存場所」という認識になります。
これによって、ROMと記載されていてもよくわからない、という現象が起きてしまうのです。
RAMの容量を多くするメリットとデメリット
RAMの容量を多くするメリットとデメリットを紹介します。
RAMの容量を多くするメリットは、アプリやソフトの処理速度が上がること。
デメリットは、容量が多くなるとバッテリーの消耗が激しくなることです。
メリットとデメリットを詳しく解説します。
処理速度はRAMの容量によって決まる
RAMの容量が大きい=机が広いということになるので、机が広ければ広いほど効率的に作業ができます。
スマホの場合は一般的には1GB~8GBほどで、パソコンの場合は4GB~16GB、価格の高い製品になると32GB以上のRAMを搭載しています。
RAMが大きいほど、アプリの処理速度は速くなるので、ゲームなどをする人はRAMの容量が多いスマホを選んだ方がいいでしょう。
RAMの容量が大きいとバッテリーの消耗が激しいので注意RAMと意味が似ているストレージやメモリについて解説
RAMは先ほども紹介したように、読み書きができる机のことを指し、机が大きいほど効率的に作業できます。
ROMの他にも、ストレージやメモリといった混同しやすい言葉があるので、詳しく解説します。
RAMとストレージの違いについて
ストレージとは、データを保存できる場所のことです。
読み込みや書き込みなどができ、ストレージの容量が多いと重たいゲームアプリなどを多くダウンロードできます。
- RAM=データを一時的に保存しておく場所で、作業するときに使う
- ストレージ=データを保存しておく本棚のような場所
RAMが机だとしたら、ストレージは本棚です。
ストレージ(本棚)に保存してあるデータをRAM(机)に広げ、作業をするイメージを思い浮かべれば分かりやすいでしょう。
ストレージやRAMが小さいと、一度に開けるアプリが少ないので、何度も物を出し入れする必要があります。
これだと効率が悪く疲れてしまう=動作がもっさりする、重くなるといった現象が起きます。
しかし、両方の容量が多いと、一度にたくさんのアプリを開けるので、何度も物を出し入れする必要がなくなり、動作が軽くなり、速度が速くなります。
スマホやパソコン選びの際には、RAMとストレージの容量に着目すると、快適に作業できるようになるでしょう。
パソコンやスマホにおけるメモリとは?
メモリとは、CPUとコンピューター内に保存してあるデータをつなぐ役割を担っています。
メモリには、先ほど紹介したRAMとROMの2つがあり、これまでに紹介した用語をわかりやすく説明すると、以下のようになります。
- RAM=作業机
- ROM=CDやDVD
- ストレージ=データを保存しておく本棚
- メモリ=RAMのこと
メモリとはRAMのことを指し、メモリの容量が多いと重いゲームアプリなどでもサクサク動作します。
しかし、メモリ容量が少ないと、アプリが強制終了してしまったり、カクカクしたりします。
パソコンにおけるRAM容量の目安
パソコンを選ぶ際のRAM容量の目安を紹介します。
選び方がわからない人は、以下の目安を参考にしましょう。
- 4GB:ネットサーフィンやSNSの閲覧などをする人
- 8GB:動画の視聴やエクセル作業などをする人
- 16GB:動画編集・オンラインゲームなどをする人
順に解説します。
ネットサーフィン程度なら「4GB」で十分
ネットサーフィンやオンラインショッピングを楽しみたい人は、4GBで十分です。
大きな負荷がかからないので、4GBでも快適に動作します。
価格も抑えられるので、高いスペックのパソコンは必要ありません。
動画の視聴や仕事で使う人は「8GB」
タブを多く開いたり、高画質での動画を視聴したい人は8GBあると安心です。
タブをたくさん開けば、それだけパソコンに負荷がかかります。
また、高画質の動画を視聴する際には、データ処理に負荷がかかるので、容量が多くないと動画を見ているときにカクツキます。
10万円前後で購入でき、ラインナップも豊富です。
動画編集やオンラインゲームをしないのであれば、8GBのパソコンを選びましょう。
動画編集やオンラインゲームをする人は「16GB」
動画編集やオンラインゲームをする人は、16GB以上のパソコンを選びましょう。
動画編集やオンラインゲームは、画像処理に使うソフト自体が容量の多いものばかりです。
画像や動画の編集によく使われるPremiere ProやPhotoshopなどは、16GB以上ないと快適に動作しません。
パソコンの場合はHDDやSDDなどにデータを保存できますが、余計な出費になってしまうので、あらかじめ容量の多いパソコンを選んでおきましょう。
スマホにおけるRAM(メモリ)を選ぶ目安を紹介
RAM(メモリ)はスマホを選ぶ際のポイントとなります。
Androidスマホは内蔵メモリ(RAM)、内蔵メモリ(ROM)と記載されていることが多く、2GB~6GB程度の製品が多いです。
容量が多いとより快適に利用できますが、その分、料金も高くなってしまうので、用途に合わせて選ぶ必要があります。
Webサイトの閲覧やSNSをする人は「2GB」
スマホではメール、Webサイトの閲覧、SNS程度しか使わない人は2GBでも十分です。
処理速度はあまり速くありませんが、使用するアプリの負荷がかからないので、問題なく利用できます。
価格も2万円や3万円程度で購入できるスマホが多いので、端末代の節約にもなります。
ゲームをしない人やスマホの利用頻度が少ない人は、RAMが2GB程度のスマホを選びましょう。
ゲームをよくする人は「4GB」以上
ゲームをする人やYouTubeなどで動画を視聴する人は、RAMが4GB以上のスマホにしましょう。
一般的には4GB程度のスマホが多く流通しています。
価格はブランドによって大きく異なりますが、5万円程度で購入できるスマホが多いです。
4GBもあればSNS、動画の視聴、ゲーム、写真や動画の編集などといった用途でもサクサク利用できます。
グラフィック性能の高い3Dゲームなどをする人は「6GB」以上
スマホの利用頻度が多い人や負荷がかかる3Dゲームなどをする人は、RAMが6GB以上のスマホを選びましょう。
3Dゲームや高画質の動画を視聴するには、高い処理能力が必要となります。
RAMの容量が低いとゲームをプレイしているときにカクカクしたり、動画が一時停止したりと、ストレスを抱えます。
価格は5万円以上と高くなってしまいますが、処理に大きな負荷がかかるアプリを使う人はRAMが6GB以上のスマホにしましょう。
RAMの容量を選ぶ際の目安まとめ
RAMの容量を選ぶ際の目安を一覧にしてまとめていきます。
- 2GB:1つのアプリを使う。ゲームはしない人で、スマホの利用頻度も低い人におすすめ
- 4GB:動画の視聴やゲームをする一般ユーザーにおすすめ
- 6GB:6GB以上が必要な人は、ゲームをよくプレイする人におすすめ
RAMの容量が多いほど価格は高くなり、バッテリーの消耗も激しくなります。
用途や予算を考えたうえで、RAMを選びましょう。
スマホのROM容量の目安
RAMと一緒に確認しておきたいのが、ROMです。
ROMは写真や動画などを永久に保存しておける場所になります。
容量の多いROMは価格が高くなるので、スマホを選ぶ際の重要なポイントにもなります。
クラウド保存を活用する人は32GB
スマホの利用頻度が低い人やクラウド保存を活用したい人は、32GB程度で十分です。
昨今では、アプリ自体の容量が多いものばかりなので、ROMが32GBのスマホは少なくなりつつあります。
写真はあまり撮らない、アプリも最低限のものしか使わない人は、ROMが32GBのものを選び、端末代を節約しましょう。
容量が足りなくなっても、AndroidならSDカード、iPhoneならiCloudにデータを保存できます。
写真や動画をたくさん撮る人は64GB以上
写真や動画をたくさん撮る人は、64GB以上のものを選びましょう。
現在では64GBでも足りない場合が多く、2021年9月に発売されたiPhone 13は128GB以上からとなっています。
とはいえ、64GBでもアプリをたくさんインストールでき、写真や動画をほどほどに撮る人は64GBでも十分です。
ゲームをよくする人は128GB以上
現在はROMが128GB以上のものが多く販売されています。
写真なら約60,000枚、動画なら約1,200分、音楽なら20,000曲分を保存できます。
ゲームは進行状況にもよりますが、2022年時点のウマ娘プリティーダービーで約7GB程度です。
128GB以上のスマホは10万円以上と高額になってくるので、アプリの使用状況に合わせて検討しましょう。
まとめ
この記事では、RAMとは何かについて紹介しました。
最後に、この記事で紹介した専門用語をまとめておきます。
- RAM=作業机
- ROM=CDやDVDなどのこと
- ストレージ=データを保存しておく本棚
- メモリ=RAMのこと
カンタンにまとめると、上記のようになります。
単語の意味が似通っているため混同しやすいですが、意味は大きく異なります。
快適な環境でストレスなくパソコンやスマホを動かしたい人は、RAMの容量が多い製品を選ぶといいでしょう。
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